みなさん、こんにちは。
いしかわつかさです。
今回は、ソニーの純正Eマウントレンズの中でも50mm単焦点レンズについて、おすすめをご紹介します。
レンズスペックの見方
レンズをご紹介する前に、スペックの見方を簡単に説明します。
レンズ選びの参考にして下さい。
レンズ構成
○群○枚という風に表現します。
群は、構成するグループ数のこと。
枚は、レンズ全体の枚数のこと。
例えば、5群6枚であれば、大きなグループが5つあり、レンズの総枚数が6枚と言うことになります。
特にレンズの枚数やグループが多くなる要因には、収差(色収差とザイデル収差)を少なくする目的があります。
収差が少ないことが、良いレンズへの条件の1つと言われています。ですが、ガラスは、全ての光を透過しない為、枚数が増えると描写そのものに影響が出て本末転倒になります。昔は、そのバランスから少ない枚数のレンズが多かったですが、ガラス自体の反射を押さえるコーティングが発展した事で、枚数を増やしても悪影響が最小限に抑えられることなりました。
上記の事からレンズ枚数が多くなると
1.収差が少ない
2.重量が重くなる
3.価格が高くなる
と言う風にざっくりと考える
一部のレンズメーカーは、レンズの持つ構造的な特徴に名前を付ける事があり、カール・ツァイスのレンズが有名です。
- Distagon(ディスタゴン)
- Hologon(ホロゴン)
- Planar (プラナー)
- Vario-Sonnar (バリオゾナー) など
気になった方は、調べてみると面白いかもしれません。
同じ焦点距離でも構成が全然違います。
絞り羽根枚数
絞り羽根の数や形で変化があるのは、ボケの形や数、光芒の出方です。絞り羽根には通常の角と円形があります。光芒だけで言うと、丸よりも角の方が出やすいです。ボケは角の方が固くなりやすく、丸のほうが柔らかくなりやすいです。
絞り羽根
(通常)
特徴
光芒が出やすい
ボケが固い
絞り羽根
(円形)
特徴
光芒が出にくい
ボケが柔らかい
絞り羽根
(奇数)
特徴
光芒が枚数と同じだけ出る
絞り羽根
(偶数)
特徴
光芒が枚数の2倍が出る
絞り羽根の違いは光の扱いが違うという風に覚えてましょう。
MTF曲線
MTF(Modulation Transfer Function)は、レンズ性能を評価する尺度のひとつで、被写体の持つコントラストを像面上でどれだけ忠実に再現できるかを空間周波数特性として表したものです。図の横軸に像高(画面中心からの距離mm)をとり、縦軸にコントラスト値(最高値を100または1)を示したものです。
上の図を参考に説明します。フルサイズセンサーのサイズは約36.0mm×24.0mmです。対角線の長さは約43.27mmとなります。グラフには横軸に「画面中心からの距離」とあるように、センサーの対角線の半分である約21.6mmまであります。
縦軸の説明
- 10本/mmはコントラスト
- 30本/mmは解像度
縦軸はコントラスト値で100%に近いほどコントラストや解像度が高いことを示しています。
SEL50F18Fは、F8まで絞れば比較的高いコントラストと解像を得ますが、開放(F1.8)では、レンズ端に行くほど著しく低下する事を示しています。
MTF曲線とは、レンズの描写性を数値化したグラフだと思って下さい。
ラインナップ
FE 50mm F1.8 SEL50F18F
発売日 | 2016年4月28日 |
価格 | ¥31,580 ※2023年2月18日 最安値 |
重量 | 186g |
フィルタ径 | 49mm |
外形寸法 | 68.6mm x 59.5mm |
絞り羽根枚数 | 7 枚(円形絞り) |
焦点距離 | 50mm |
最短撮影距離 | 0.45m |
開放F値 | F1.8 |
手ブレ補正機構 | |
防滴/防塵 |
レンズ構成図:5群6枚
MTF曲線
Planar T* FE 50mm F1.4 ZA SEL50F14Z
発売日 | 2016年7月29日 |
価格 | ¥167,745 ※2023年2月18日 最安値 |
重量 | 778g |
フィルタ径 | 72mm |
外形寸法 | 83.5mm x 108mm |
絞り羽根枚数 | 11 枚(円形絞り) |
焦点距離 | 50mm |
最短撮影距離 | 0.45m |
開放F値 | F1.4 |
手ブレ補正機構 | |
防滴/防塵 |
レンズ構成図:9群12枚
MTF曲線
FE 50mm F2.8 Macro SEL50M28
発売日 | 2016年9月24日 |
価格 | ¥55,800 ※2023年2月18日 最安値 |
重量 | 236g |
フィルタ径 | 55mm |
外形寸法 | 70.8mm x 71mm |
絞り羽根枚数 | 7 枚(円形絞り) |
焦点距離 | 50mm |
最短撮影距離 | 0.16m |
開放F値 | F2.8 |
手ブレ補正機構 | |
防滴/防塵 |
レンズ構成図:7群8枚
MTF曲線
FE 50mm F1.2 GM SEL50F12GM
発売日 | 2021年4月23日 |
価格 | ¥254,777 ※2023年2月18日 最安値 |
重量 | 778g |
フィルタ径 | 72mm |
外形寸法 | 87mm x 108mm |
絞り羽根枚数 | 11 枚(円形絞り) |
焦点距離 | 50mm |
最短撮影距離 | 0.4m |
開放F値 | F1.2 |
手ブレ補正機構 | |
防滴/防塵 |
レンズ構成図:10群14枚
MTF曲線
FE 50mm F2.5 G SEL50F25G
発売日 | 2021年4月23日 |
価格 | ¥84,800 ※2023年2月18日 最安値 |
重量 | 174g |
フィルタ径 | 49mm |
外形寸法 | 68mm x 45mm |
絞り羽根枚数 | 7 枚(円形絞り) |
焦点距離 | 50mm |
最短撮影距離 | 0.35m(AF時) 0.31m(MF時) |
開放F値 | F2.5 |
手ブレ補正機構 | |
防滴/防塵 |
レンズ構成図:9群9枚
MTF曲線
Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA SEL55F18Z
発売日 | 2013年12月20日 |
価格 | ¥102,280 ※2023年2月18日 最安値 |
重量 | 281g |
フィルタ径 | 49mm |
外形寸法 | 64.4mm x 70.5mm |
絞り羽根枚数 | 9 枚(円形絞り) |
焦点距離 | 55mm |
最短撮影距離 | 0.5m |
開放F値 | F1.8 |
手ブレ補正機構 | |
防滴/防塵 |
レンズ構成図:5群7枚
MTF曲線
レンズ比較
SEL50F18F | SEL50F14Z | SEL50M28 | SEL50F12GM | SEL50F25G | SEL55F18Z | |
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発売日 | 2016/4/28 | 2016/7/29 | 2016/9/24 | 2021/4/23 | 2021/4/23 | 2013/12/20 |
価格 | ¥31,580 | ¥167,745 | ¥55,800 | ¥254,777 | ¥84,800 | ¥102,280 |
重量 | 186g | 778g | 236g | 778g | 174g | 281g |
フィルタ径 | 49mm | 72mm | 55mm | 72mm | 49mm | 49mm |
外形寸法 | 68.6mm x 59.5mm | 83.5mm x 108mm | 70.8mm x 71mm | 87mm x 108mm | 68mm x 45mm | 64.4mm x 70.5mm |
最短撮影距離 | 0.45m | 0.45m | 0.16m | 0.4m | 0.35m(AF時) 0.31m(MF時) | 0.5m |
開放F値 | F1.8 | F1.4 | F2.8 | F1.2 | F2.5 | F1.8 |
おすすめレンズ
気軽に持ち出して使いたい!
FE 50mm F2.5 G SEL50F25G
今、僕が50mmラインナップで選ぶならこのレンズです。
とにかく軽くこの中では最軽量です。また、最新の設計らしくしっかり解像し開放から使えます。マクロレンズであるSEL50M28を除けば一番寄れます。それでいてF2.5と明るいです。
AFにはリニアモーターを採用している為、動画撮影においても非常に効力を発揮します。欠点は、高い、デカい、重い。
明るくて軽く高い描写力が魅力!
Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA SEL55F18Z
発売日が2013年と10年前の古いレンズになりますが、開放F1.8から使え、少し絞れは高い解像力を出してくれます。デメリットしては、最短撮影距離が0.5mと少し距離があるので、そこは注意が必要です。
そして、55mmと今回の趣旨から少しズレていますが、非常に優秀なレンズな為、おすすめとして紹介させて下さい。
唯一無二の開放F1.2の破壊力!
FE 50mm F1.2 GM SEL50F12GM
GMはやはり外せないでね。このラインナップでは唯一コーティングが優秀です。フレアやゴーストを抑えるナノARコーティングIIと汚れとほこりが付きにくいフッ素コーティングが施されています。解像力も開放から非常に高いです。欠点は、高い、デカい、重い。
まとめ
ソニー純正の単焦点レンズ50mmについて、おすすめをご紹介しましたが、銘玉と呼ぶようなレンズは正直無い印象です。僕も愛用しているSEL55F18Zが比較的それに近いですが、55mmなんですよね。
GMは確かに写りはいいです。ですが、F1.2が欲しい場面てまぁ無いです。そこまでは必要ないので、F1.8あたりでいいレンズを出して欲しいと思ってます。来週発表予定のSEL50F14GMはそういう意味でも期待しています。
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